骨髄腫腎

[概念]
腫瘍性形質細胞によって産生された軽鎖が、尿細管から分泌されたTamm-Horsfall蛋白と結合し、尿細管内で凝集し尿細管閉鎖を起こしたもの。

[疫学]
多発性骨髄腫に本症を合併する頻度は5~10%。

[症状]
尿量減少、腎不全症状が主体。

[検査]
Bence Jones蛋白の検出。

[治療]
多発性骨髄腫の治療が基本となる。
その他、Bence Jones蛋白の尿細管毒性軽減を目的とした尿のアルカリ化、輸液・利尿薬による尿量増加など。

注目の記事

急性尿細管壊死(ATN:acute tubular necrosis)

〈概念〉 ・ 腎虚血や、腎毒性物質によって尿細管上皮が壊死性変化を起こした状態。 ・ 急性腎不全の原因として最も多い。 ・ 成因として、血流障害あるいは尿細管上皮に対する直接の障害が考えら …続きを読む…