ジギタリス中毒

ジギタリス製剤は、体内に蓄積されやすく、治療域が狭いため、副作用としてジギタリス中毒が出現する場合がある。中毒症状は不整脈と消化器症状(悪心、嘔吐など)が中心となる。

臨床


  • 中毒症状は、不整脈と消化器症状(悪心、嘔吐、食欲不振など)が中心となる。
  • そのほか精神·神経症状としてめまい 、頭痛、失見当識 、錯乱など、眼症状として視覚異常(光がないのにちらちら見えるなど)がある。
  • 不整脈には、ブロックを伴う心房頻拍、二段脈、三段脈、心室性頻脈性不整脈、徐脈性不整脈など様々なものがある。これらの不整脈は高濃度のジギタリス製剤が細胞内Ca2+濃度を過度に上昇させ、心筋の遅延後脱分極(DAD)を引き起こすためといわれている。
  • またジギタリス中毒を誘発する要因として、低K血症(利尿薬やステロイドの使用で生じやすい)、高Ca血症、腎機能低下、高齢者などがあげられる。

治療


  • ジギタリス中毒がみられたら、投与の中止と血中K濃度の正常化(Kの補充)を必要に応じて行う。

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