汗管腫

エクリン汗腺系の良性腫瘍である。
青年女性の下眼瞼に多発する、常色から淡褐色の扁平に隆起する小丘疹である。


臨床



  • 青年女性の下眼瞼に好発するが、体幹に生じることがある。
  • 硬く触れる常色から淡褐色の多発性小丘疹で、表面は平滑、蝋様の光沢がある。
  • ときに糖尿病に随伴する。

病理


  • 真皮上中層に小管腔を形成する索状の胞巣が多発し、周囲間質の線維化を伴う。
  • 2層の上皮細胞からなる小管腔状胞巣の一端に、短い尾の様に腫瘍細胞が増殖し、オタマジャクシ様の外観を示す。

診断


  • 糖尿病を反映する所見を示すことがある。
  • 顔面播種状粟粒性狼瘡との鑑別を要する。顔面播種状粟粒性狼瘡の場合には、丘疹は硝子圧により黄色調を示す。

治療


  • 整容的な目的で、レーザー治療を行う場合がある。

経過・予後


  • 治療に難渋することが多い。

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