裂孔原性網膜剥離
感覚網膜の萎縮、硝子体による感覚網膜の牽引のため、感覚網膜に裂孔が生じ、この裂孔から液化した硝子体が侵入して色素上皮層から剥離したものをいう。
別項で網膜剥離の診断等については述べているので、この項では治療について記す。
治療
- 治療は、裂孔のみで剝離がない場合と、剝離がある場合に分けられる。
- 裂孔のみで剝離がない場合には、網膜裂孔の閉鎖を目的として、レーザ光凝固、冷凍凝固などを行う。
- 剝離がある場合には、
- 神経網膜を強膜に押しつけることによる裂孔の閉鎖(強膜内陥術、輪状締結術)
- 網膜と色素上皮を近づける(網膜下液の除去)
- 裂孔周囲の貼り付け(レーザー光凝固、冷凍凝固など)を行う。
- 硝子体の牽引が強く、裂孔縁がひどく浮いている場合には、硝子体の切除または硝子体置換術(ガス注入)を行う。