認知症

認知症とは、一度獲得した認知機能が後天的な脳の疾患により持続的に障害され、日常的・社会的生活に支障をきたす状態のことである。大きく分けて、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、Lewy小体型認知症、前頭側頭葉認知症に分けられ、この順に多い。
①    アルツハイマー型認知症
記銘力の低下で発症する。初期には病識があるため、物忘れをするが、話を自分で取り繕うことがあり、初期にはアルツハイマーでは、物忘れに周りが気づかないこともある。徐々に病状が進行していくと病識がなくなり、見当識障害や遂行機能障害などの症状が出現し、高次脳機能障害(失語・失認・失行など)の進行のため日常動作やコミニュケーションも困難になっていく。発症2〜8年で顕著な行動心理症状(物取られ妄想、徘徊など)が出現し、発症8〜12年後には人格荒廃が著名になる。CT・MRIで海馬、後頭頭頂葉の萎縮や脳血流スペクトル(SPECT)で、後頭頭頂葉の血流や代謝の低下が見られる。確定診断には病理診断で、老人斑(アミロイドβ蛋白の沈着)、神経原線維変化により行うが、これは死後でないと診断できない。治療としては対症療法が主で、進行予防にコリンエステラーぜ阻害薬を投与する。中等度以上では、NMDA型グルタミン酸受容体阻害薬を単剤投与または併用することもある。
②    脳血管性認知症
脳血管病変に伴う認知症(多発性硬化症など)で、危険因子として糖尿病、高血圧、高脂血症の既往や喫煙があげられる。症状が階段状に進行するのが特徴である。人格は比較的保たれることが多い。治療は原疾患に対して行うのが原則である。
③    Lewy小体型認知症
幻視、認知機能の低下、パーキンソン症状が特徴的である。SPECTで後頭葉の血流低下が見られる。また、MIBGシンチで交感神経機能の低下が見られる。病理学的初見としては、大脳皮質にLewy小体の蓄積が見られる\ことがあげられる。治療としては対症療法が基本である。幻覚に対して、抗精神病薬が投与されることがあるが、感受性が著しく高いため、パーキンソンニズムを悪化させることがあるため禁忌である。

④    前頭側頭葉型認知症
前頭葉と側頭葉の限局性の萎縮により生じる。人格変化が顕著で、思いついたことに歯止めが利かなくなるため、異常行動や衝動行為、放心傾向が見られる。言語の流暢性も低下する。比較的発症が早く50歳代に好発である。

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