強直性脊椎炎

脊椎や体の正中に近い関節を侵す原因不明の炎症性疾患である。好発年齢は10代後半〜20歳代と若年である。男女比は3対1で男性に多い。日本での発生頻度は0.04%と少ない。家族内発生が多く、HLA-B27の関与が認められている。慢性進行性に仙腸関節を侵す関節炎で、進行すると腰椎、胸椎、頚椎と脊椎炎が上行する。自覚症状としては腰痛が挙げられる。さらに進行すると、胸腰椎の石灰化をきたし、脊椎全体が強直するため、運動制限が生じてくる。合併症としては、虹彩毛様体炎、大動脈弁閉鎖不全症(AR)、炎症性腸疾患などがある。
診断には血液検査とX線検査が主に用いられる。血液検査では赤沈やCRPといった炎症性マーカーは上昇するが、リウマトイド因子が陰性でHLA-B27が陽性になるのが特徴的である。X線検査では仙腸関節に異常所見を認め、通常両側性である初期にはびらんが出現し、関節裂隙は開大して見える。進行すると、骨硬化像や関節裂隙の狭小化が認められるようになり、最終的に強直に至る。脊椎での変化としては前縦靭帯が椎体付着部から骨化し、側面像で椎体が方形化されて竹節状に強直するbamboo spineが見られる。
治療としては適度な運動による関節変形の進行抑制が重要である。体操や水泳などのスポーツを取り入れたりリハビリテーションを行ったりする。薬物療法としては抗炎症薬であるNSAIDsや免疫抑制薬が用いられる。

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