背景疾患としては弁膜症(逆流血が心臓を傷つけることによる)、先天性心疾患、心筋症、開心術後の合併があげられる。ただし、心房中隔欠損症は、心臓を傷つけない程度の逆流しかないため合併しにくい。
原因としては抜歯が最も多く、原因菌は緑色連鎖球菌である。他に、尿路感染症(原因菌→腸球菌)、切り傷(原因菌→黄色ブドウ球菌)がある。症候としては炎症による不明熱や全身の塞栓症状がおこる。塞栓症状が脳に及ぶと脳動脈瘤となり破裂すると脳出血を起こし危険である。指に行くとOsler結節と呼ばれ、眼底にいくとRoth斑と呼ばれ、手掌・足底にいくとJaneway病変という。合併症としては脳膿瘍、弁破壊による弁膜症(MR,AR)、脾腫、二次性貧血、化膿性脊椎炎がある。検査は心エコーで疣贅を証明する必要がある。経胸壁エコーよりも経食道心エコーのほうが感度が高い。また血液培養による原因菌の特定や血液検査でのWBC,CRP、赤沈の上昇など炎症所見を見る。治療としては原因菌に応じた抗菌薬の投与が第一である。コントロールが悪い時は手術も考慮する。
≪疫学・概念≫ 先天性心疾患は出生児の1%ほどが合併する。心室中隔欠損とは心室中隔に欠損校が存在する奇形である。心室中隔は漏斗部中隔、膜様部中隔、肉柱性中隔、流入路中隔の4部分に分けられ、これらの中 …続きを読む…
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