肺過誤腫

〈概念〉

正常の肺組織成分が異常に増殖した奇形腫の一種で、良性腫瘍である。軟骨、脂肪、血管、線維、平滑筋などの間葉性成分と、肺胞上皮、気管上皮などの上皮成分が混在する。多くは無症状で、偶然に胸部X線で発見されることが多い。

〈症状〉

・多くは無症状で、集団検診などで偶然胸部X線にて、境界明瞭な腫瘤影(ときに腫瘍内のポップコーン状石灰化)がみられる。

〈検査〉

経皮肺生検や気管支鏡検査による組織診にて、軟骨、脂肪、血管、線維、平滑筋などの間葉成分と、肺胞上皮・気管支上皮などの上皮成分を認める。

※悪性腫瘍を完全に否定d系ないものには、胸腔鏡下肺生検あるいは開胸肺生検を行う。

〈治療〉

悪性化はまれであり、経過観察でよい。

既存の肺の圧排による症状がみられる場合、腫瘍核摘出術を行う。

 

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