黒色表皮腫

頸部、腋窩、外陰部などに黒褐色の色素沈着、乳頭状隆起を認める疾患である。悪性型、良性型、仮性型の3型に分類される。

臨床


  • 頸部、腋窩、外陰部などに黒褐色の色素沈着、乳頭状隆起がみられる。
  • 悪性型は内臓悪性腫瘍に食併する。なお、胃癌が最多であり、デルマドローム (病変由来の皮膚変化)の一つである。
  • 良性型は若年者に発症し、先天異常、糖尿病、高インスリン血症、内分泌障害などを伴うことがある。
  • 仮性型は思春期の肥満者に生じる。肥満が改善すると軽快する。
  • 病理組織では乳頭腫症、角質肥厚、色素沈着を認めるが、表皮肥厚はないことが多い。

治療


  • 内臓悪性腫瘍の検索を考慮する。基礎疾患に対する治療を行うことで皮膚症状は軽快する。

注目の記事

急性尿細管壊死(ATN:acute tubular necrosis)

〈概念〉 ・ 腎虚血や、腎毒性物質によって尿細管上皮が壊死性変化を起こした状態。 ・ 急性腎不全の原因として最も多い。 ・ 成因として、血流障害あるいは尿細管上皮に対する直接の障害が考えら …続きを読む…