慢性中耳炎
急性中耳炎が慢性化し、伝音難聴や耳漏をきたす疾患である。慢性中耳炎の原因としては、含気蜂炎の発育抑制、緑膿菌・耐性菌(MRSAなど)の混合感染、糖尿病などによる宿主の免疫力低下などが挙げられる。鼓膜穿孔、伝音難聴、粘液性耳漏が三徴である。症状を繰り返し、徐々に難聴が進行する。純音聴力検査で、A—Bgap陽性を認める。乳幼児では、耳X線にて、乳突蜂巣の発育抑制が認められる。まずは保存的治療として、耳洗浄、耳管通気による排膿を行い、その後、抗菌薬を点耳、内服、点滴注射を行う。
伝音難聴の高度な例では外科手術(鼓室形成術)の適応となる。