予防医学
予防医学
Preventive medicine
一般生活者が実践する健康管理の方法を研究する学問。19世紀後半以来、西洋医学の中心的な関心は、疾病の診断と治療という治療医学の実証研究にあったが、20世紀後半になって米国では医学部medical schoolとは独立した公衆衛生学部school of public healthが設置され、社会的な視点から、予防に重点を置いた学問研究が開始された。日本では博士課程を持った予防医学という名を関した講座は2004年に京都大学社会医学系大学院に設置されたのが初めて。
治療医学の視点からは、日本人の3大死因は、悪性新生物、脳卒中、虚血性心疾患だが、予防医学の視点からは、喫煙・肥満・陰性思考となる。先進国に共通した少子高齢化社会において、国民医療費の増大を抑制するためには、予防医学と公衆衛生の普及が決定的に重要である。