多形滲出性紅斑

四肢伸側を中心に対称性に多発する、円形から類円形の浮腫性紅斑である。原因は単純ヘルペスウイルス、マイコプラズマ、溶連菌などの感染症、薬剤など多岐にわたる。

臨床


  • 四肢伸側の関節部などに、浮腫性で中央がやや陥凹し、辺縁が隆起した“標的状”とよばれる紅斑が多発する。ときに感冒様症状の先行がある。
  • 軽度の発熱、関節痛がみられることがある。
  • 全身症状が高度な場合、広範囲な皮疹、粘膜疹がある場合には、Stevens-Johnson症候群への移行を考える。

診断


  • 血液検査にて、赤沈↑、CRP↑がみられる。
  • 原因によってはASO、マイコプラズマ抗体価が高値を示す。

治療


  • 病因を追求して、感染症の治療、原因薬剤の中止などの治療を行う。
  • 軽症例は通常2~3週間で消褪する。症状に応じて、皮疹部のステロイド外用などを行う。
  • 重症例ではステロイドの全身投与を行う。

注目の記事

眼内レンズ縫着術

眼内レンズ縫着術 概念:眼内レンズを挿入する場合には嚢内固定、嚢外固定の両手技があるが、水晶体全摘出術を行なったり、チン氏帯が高度に断裂した場合には水晶体嚢による眼内レンズの支持が得られないため、毛様 …続きを読む…