多発性硬化症(Multiple Sclerosis)

≪病態≫

脳、脊髄において、脱髄性病変が時間的、空間的に多発する。

視神経を初発とすることが多い。

≪疫学≫

中年女性に多い。また、高緯度の寒い地域の方が低緯度の地域より多い。

≪症状≫

球後視神経炎による視力低下

MLF症候群

脳神経症状:顔面感覚低下、眼球運動障害、眼振

小脳症状

脊髄症状:Lhermitte徴候(頸部の前屈により誘発される背部から下肢への電撃性疼痛)、有痛性強直性痙攣

多幸症

膀胱直腸障害

≪検査≫

髄液:蛋白上昇、γグロブリン上昇

MRI:脳脊髄に多数の斑状所見

≪治療≫

急性期:ステロイドパルス療法、血漿交換療法

再発予防・進行防止:IFNβ、IVIG、免疫抑制薬

≪合併症≫

なかなか寛解を得られないため、うつ病を発症しやすく、自殺率が高い。

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