自己免疫性溶血性貧血

《病態》
赤血球膜抗原に対し抗体が発生し、抗原抗体反応により赤血球が変化を受け、その結果により赤血球融解を起こす疾患。Ⅱ型アレルギーであり、後天性溶血性貧血で最も頻度が高い。

《分類》
抗体の種類からみた分類。
1.温式:疾患は温式自己免疫性溶血性貧血。抗体の種類はIgGで37℃で活性化される。赤血球に抗体が付着することで、球状化と凝集が起き、脾臓で破壊され血管外溶血を起こす。関連疾患としてはSLE,RA,CLL,悪性リンパ腫がある。
2.冷式:疾患は寒冷凝集素症と発作性寒冷ヘモグロビン尿症。約0〜4℃で抗体が活性化され、前者はIgM、後者はDonath-Landsteiner抗体が原因となる。前者の原因疾患には、マイコプラズマ感染、伝染性単核球症など、後者には、梅毒、麻疹などがある。

《治療》
1.温式:ステロイドを行い、効果が無ければ、免疫抑制剤や脾摘を行う。
2.冷式:寒冷を避ける。

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