心室細動(VF)
心室筋が全く無秩序に興奮し、心拍出量が0になった状態(心停止)である。速やかに治療しなければ死に至る。
心筋症、Brugada症候群、QT延長症候群など様々な心疾患の患者に見られ 特に急性心筋梗塞では主要な死因となっている。
症状としては、めまいを感じた直後に失神する。また脈を触れない。
心電図は以下の通りである。心電図所見の特徴としては、振幅も周波数も全く不規則な波が連続して見られる。
治療としては、まず直ちに心肺蘇生術(BLS)を開始する。おして早期に除細動を行う。3回の除細動でも停止しない場合、二次救命措置(ACLS)を開始し、エピネフリンまたはバソプレシンを静注する。その後に再度、除細動を行う。それでも停止しない場合は、アミオダロン、リドカインなどを静注する。その後、再度除細動を行う。
また、心室細動の再発予防のために、アミオダロンやβ遮断薬の投与を行い、再発時に備えて植え込み型除細動器の適応を考慮する。