急性心筋炎
コクサッキーBなどのウイルス、細菌、真菌、原虫による感染症が主な原因。症状は、上気道感染症状や消化器症状を初発とすることが多い。その数時間から数日後に心症状が出現する。心症状は、心不全、不整脈(特に完全房室ブロック)など様々で、心原性ショックにより突然死する場合もある。聴診所見で奔馬調律あり。
検査値では、
・心筋逸脱酵素の上昇(CK-MB,AST,LDH)、CRP(+)、赤沈亢進、WBC↑
・心電図で非特異的ST-T変化、房室ブロックがみられる。
・胸部X線で心拡大あり。
・心エコーで炎症部位に一致した運動性の低下、心膜液貯留がみられる。
治療は急性期をしのぎ、いかに回復期につなげるかが重要。急性期には安静の上、心不全や不整脈に対する治療を行う。多くの場合は予後良好。