慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎(chronic sinusitisは、細菌や真菌による副鼻腔の慢性炎症性疾患で、一般には「蓄膿」と呼ばれる。中鼻道と連絡している上顎洞篩骨洞によく発生する(頻度としては上顎洞の副鼻腔炎が最も多い)。慢性副鼻腔炎では中鼻道に膿性の鼻汁を認めることが多く(これに対し、アレルギー性鼻炎では水様性の鼻汁)、時に鼻茸を合併する。片側性もあるが、典型的には両側性であり骨破壊は認められない。ちなみに、上顎癌一側性でしばしば骨破壊や血性鼻漏を伴うので、この点から副鼻腔炎と鑑別できる。もともと副鼻腔は交通路が狭いので、この通路が粘膜の腫れにより詰まってしまうと炎症が遷延化しやすい。
慢性副鼻腔炎の症状としては、膿性の鼻漏鼻茸の形成の他に、鼻閉(鼻づまり)や嗅覚障害頭重感(頭が重い感じ)を生じ、場合によっては頭痛を生じることもある。また、後部篩骨洞は視神経と薄い骨壁を隔てて接しているので、炎症が視神経管に波及して鼻性視神経炎を起こすことがある。
診断はCTを撮れば詳細に観察でき、上顎癌などほかの疾患との鑑別が容易になるが、前鼻鏡単純Xでもある程度把握可能である。治療はミノサイクリン(minocyclineなどのマクロライド系抗菌薬の少量長期療法が行われることが多いが、場合によっては内視鏡下副鼻腔手術(ESS)により副鼻腔の交通路を広げて換気排泄を促すことがある。

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