桜沢如一

桜沢如一

さくらざわゆきかず(1893-1966)

思想家・食事理論家

1893年京都生まれ。5歳で父、10歳で母に死別し、貧困や病気に苦しむ幼年時代を過ごした。 1913年、肺結核にかかるが、石塚左玄の食養法で体調が回復したことから西洋医学に疑問を抱くようになった。京都市立第一商業高校を卒業後、各種職を経て貿易商となる。 1924年(31歳) 食養会の復興活動に専念し、講演、執筆、指導を開始する。1929年(36歳) パリへ渡り、ソルボンヌ大学などで学び、処女作「無双原理Le principe unique」を仏文で出版した。 1937年(44歳) 『食物だけで病気の癒る・新食養療法』を出版。  太平洋戦争中には、当時のソビエト連邦に対して停戦を訴えるために国境線を越えたため、軍部に逮捕、投獄された。また戦後にはアフリカのシュバイツァー博士に自らの食事理論を説明しに行くなど、破天荒な行動力を伴った思想家であった。1966年、74歳にて死去。 現在その食を中心とした生命思想は、正食またはマクロビオティックmacrobioticとして、米国を中心に普及している。元米国大統領のビル・クリントンや歌手のマドンナが実践していることで逆に日本でも注目されるようになった。米国ボストンで食事教育活動を長年行ってきたクシインスティテュート創立者の久司道夫、日本のマクロビオティック普及の草分け的存在となる食養新生会(現在の正食協会)の岡田周三らの弟子を育てた。

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