術後眼内炎

症状

初発症状は霧視が最多。

眼痛は75%に過ぎない。(4分の1は無痛)

hypopyon(-)は14%

起炎菌

4大起炎菌:MRSE P.acne MRSA 腸球菌

これらは、結膜・皮膚に由来する。

実験データ

家兎による実験。

眼内炎を起こすには、前房内に50000個の菌体を注入する必要があるのに対し、硝子体内では5個の菌体で充分。

よって、術野の細菌を減らす事と破嚢を避ける事が重要。

術野減菌法の比較

(実験1)白内障術直後の結膜嚢ぬぐい液を採取し、細菌検出率を検討した。

16倍希釈ポピヨンヨード消毒群と6倍希釈PAヨード消毒群には有意差が検出されなかった。

レボフロキサシン1日4回点眼を術前3日間投与では、細菌検出率が10%に減少した。

(実験2)白内障術直後のドレープに貯留する液を採取し、細菌検出率を検討した。

全例にレボフロキサシン1日4回点眼を術前3日間投与+16倍希釈ポピヨンヨード皮膚消毒を行った。

20%でP.acneが検出された。P.acneはマイボーム腺の分泌液に多い。

セフゾンを1日3錠内服する事で12%に低下。 液体絆創膏(コロスキン)を眼瞼に塗ると、検出率が6%に低下した。

しかし、コロスキンを併用すると、アルコール成分を含むため角膜上皮障害が発生する。

(第30回日本眼科手術学会 教育セミナー15 岡本茂樹 幸塚眼科 2007.1.27)

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