Argonz-del Castillo症候群

産褥後の授乳と関係なく、1942年Schachterは乳汁分泌と無月経を訴えた症例を報告した。その後、1946年Mendelらによりその詳細が報告された。1951年Forbesl、Albrightらは、乳汁分泌と無月経を訴える症例のうち、トルコ鞍の拡大とプロラクチン分泌の亢進、ゴナドトロピン機能の低下と性器の萎縮を報告し、本症の原因に中枢の障害があることを指摘した。その後1953年Argonz,Del Castilloはhyperestrinism、乳汁分泌、hypogonadotropinuriaをもつ4例の症例を報告し、トルコ鞍の拡大が常にみられるものではないことを報告した。
したがって今日では主として産褥でない時期の乳汁分泌無月経症候群(galactorrhea amenorrhea syndrome)中、下垂体腫瘍などの中枢障害を伴うものをForbes-Albright症候、中枢障害を伴わないものをArgonz-Del Castillo症候群と区別している。
【参考文献】
臨床産婦人科 30巻11号 pp. 884-887
広井 正彦1
1山形大学医学部産科婦人科学教室

注目の記事

網膜色素上皮

網膜色素上皮;retinal pigment epithelium: RPE: 色素上皮 視細胞のメンテナンスに重要な細胞で、いわゆるブルフ膜を基底膜とする単層の立方上皮細胞であり、相互間はtight …続きを読む…