Reye症候群
Reye症候群は、微小脂肪滴が肝小葉全体に沈着した脂肪肝を合併する急性脳症で、主として幼児〜学童期に見られる疾患である。
臨床像
- ウイルス感染(インフルエンザ、風疹、水痘など)の後、発熱が治った頃にAST,ALTの上昇や高アンモニア血症を伴う急性脳症をきたす。
- 急性脳症の症状として、嘔吐、意識障害、けいれん、徐脳硬直などがみられる。
- 検査所見としては、AST・ALT↑、アンモニア↑、低血糖、APTT・PT延長が挙げられる。
- 致命率は10%~20%である。
治療法
- 脳浮腫に対してはD-マンニトール投与、低血糖に対してはブドウ糖輸液が行われる。
疫学
- ほとんどが幼児〜学童期おこる。
- 1970年代まで欧米で多く見られたが、近年のわが国では稀な症候群である。