Ⅲ型アレルギー

Ⅲ型アレルギー反応とは、抗原と抗体がいくつか結合したものである「免疫複合体」が補体系を活性化し、組織に沈着した結果、組織障害が生じる反応のことをいう。

血中で抗原抗体反応が起こり、免疫複合体ができると、これが補体を活性化する。補体系により活性化されたマスト細胞のメディエーターや補体自身の作用により血管透過性の亢進、平滑筋収縮が起こる。これにより、免疫複合体が組織や血管内に沈着する。血管内腔では免疫複合体の血小板凝集作用によって微少血栓が形成される。補体によって走化してきた好中球は免疫複合体を貪食しようとする。そのとき放出されるライソゾームや補体自身のMACの作用によって組織が障害される。

Ⅲ型アレルギーが関与する疾患としては、血清病、ループス腎炎、急性糸球体腎炎、過敏性肺炎などがあげられる。

注目の記事

心室中隔欠損症(ventricular septal defect: VSD)

≪疫学・概念≫ 先天性心疾患は出生児の1%ほどが合併する。心室中隔欠損とは心室中隔に欠損校が存在する奇形である。心室中隔は漏斗部中隔、膜様部中隔、肉柱性中隔、流入路中隔の4部分に分けられ、これらの中 …続きを読む…