アルカリホスファターゼ
ALP(アルカリホスファターゼ)はほとんどすべての臓器・組織に広く分布している酵素であるが、その中でも骨・小腸粘膜上皮・肝臓・胎盤などに多く含まれている。ALPは1~5の5つのアイソザイムに分けられているが、このうちALP1、ALP2が肝臓由来、ALP3が骨(骨芽細胞由来)、ALP4が胎盤由来、ALP5が小腸粘膜上皮由来である。肝臓由来のALPの多くは胆汁中に分泌されており、胆汁うっ滞があるとALPが上昇する。これも含め、以下にALPの上昇がみられる疾患・病態を列挙する。
- 妊娠
- 骨芽細胞増殖性疾患(骨肉腫、多発性骨髄腫、副甲状腺機能亢進症、骨軟化症、骨折、くる病など)
- 肝外胆道閉塞
- 肝内胆汁うっ滞症
- 肝臓の占拠性病変
など