乳癌
〈概念〉
・ 乳管や小葉上皮から発生する悪性腫瘍。
・ 乳管起源のものを乳管癌といい、小葉上皮起源のものを小葉癌という。
・ 年々増加しており、女性の癌で罹患率第1位、死亡率は第5位となった。
〈好発〉
40~60歳代の閉経期前後の女性
〈検査〉
・ 乳房の視診:乳頭陥凹、乳頭分泌(特に血性)、乳頭・乳輪びらん、皮膚の橙皮様変化、陥没、えくぼ徴候(dimpling sign)
・ 触診:乳房に腫瘤(しこり)を触知する。
・ マンモグラフィ:濃淡不均一な腫瘤陰影、辺縁の放射状突起(spicula)、微細石灰化像などを認める。
・ 超音波検査:後方エコーの減弱または消失を伴う不整形腫瘤がみられる。
・ 必要に応じて乳管造影法、乳管内内視鏡、細胞診、MRI、CTなども行う。
〈治療〉
個々の患者のもつ予後因子、予測因子に基づき、必要なものを、必要な量、適切な順序で適宜施行する。
①手術療法
a. 乳房温存療法
b. 乳房切除術(胸筋温存乳房切除術など)
②放射線療法
③化学療法
④ホルモン療法(タモキシフェン、アロマターゼ阻害薬など)