光干渉断層計(OCT)

OCT(optical coherence tomography)は高解像度の眼組織の画像診断装置である。原理は近赤外線低干渉装置に基づいている。観察光はビームスプリッターで2つに分離し、一方はコントロールとして反射鏡に進み(reference beam)、もう一方は測定光として眼内に進行する(probe beam)。測定光は、網膜各層で反射して、それぞれ時間の遅延を伴って異なる強度で戻ってくる。コントロール波は反射鏡に反射して戻ってくる。眼内からの反射波とコントロール波が重なり、干渉現象が起こる。この干渉波を測定し、反射波の強度、時間的ずれを算出してOCT断面図を再構成する。

近年従来のタイムドメイン方式より、高感度かつ高速撮影が可能なフーリエドメイン方式のOCTが出現しより詳細な網膜、脈絡膜の観察が可能となった。

注目の記事

白内障

病態 白内障とは、眼球内の水晶体が混濁する疾患です。水晶体混濁の増加は水晶体内のαクリスタリン蛋白変性に伴う不溶性蛋白増加が指摘されています。白内障で最も多いのは加齢に伴う老人性白内障です。年代 …続きを読む…