硬結性紅斑(Bazin硬結性紅斑)

中高年女性の下腿に好発する、硬結を伴う紅斑や皮下結節である。
結核疹(Bazin型:結核菌に対するアレルギー反応)と、非結核性(非Bazin型)の場合があると考えられている。

臨床


  • 下腿にびまん性、対称性に隆起性の暗赤色浸潤性紅斑、皮下結節を認める。結節性紅斑に比べ、圧痛、熱感などの局所反応が弱い。
  • ときに潰瘍を認める。
  • 病理組織学的には小葉性脂肪織炎であり、乾酪壊死を伴い、巨細胞および類上皮細胞の浸潤(類上皮細胞肉芽腫)がみられる。
  • ときに血管炎がみられる。

治療


  • D6結核感染の有無を検索し、陽性の場合は結核の治療を行う。
  • 非結核性の場合には安静の上、NSAIDs、ステロイド投与などを行う。

注目の記事

熱傷

≪病態≫ 熱の作用で、細胞レベルでたんぱく質が変性することにより生物学的活性が失われ、膜脂質の流動性が高まり、膜内の酵素活性が失われ、細胞機能が障害される。 熱の直接作用により、表皮や真皮に障害が …続きを読む…