肺アスペルギローマ

≪概念≫
結核性遺残空洞や嚢胞など既存の空洞性病変にアスペルギルスが定着、増殖して菌球(fungus ball)を形成したもの。
≪臨床像≫
多くは無症状であるが、ときに微熱、血痰・喀血。
≪検査≫
胸部Xp、CT:真菌球(fungus ball)、空洞や嚢胞内の菌球は体位により移動する。
喀痰:培養でアスペルギルス陽性、鏡検でY字状に分岐する有隔菌糸の観察。
血液:アスペルギルス沈降抗体陽性
≪治療≫
無症状で安定していれば経過観察。症状があれば、外科手術(第一選択)、またはイトラコナゾール、ボリコナゾールの内服。

注目の記事

心室中隔欠損症(ventricular septal defect: VSD)

≪疫学・概念≫ 先天性心疾患は出生児の1%ほどが合併する。心室中隔欠損とは心室中隔に欠損校が存在する奇形である。心室中隔は漏斗部中隔、膜様部中隔、肉柱性中隔、流入路中隔の4部分に分けられ、これらの中 …続きを読む…