肺炎球菌性肺炎
肺炎球菌(Streptcoccus pneumoniae)による肺炎で、多くは大葉性肺炎の型をとる。基礎疾患のない健常成人の細菌性肺炎には、この肺炎が多い。
臨床
- インフルエンザ流行期の健常成人に好発する。
- 上気道炎に引き続き、悪寒・戦慄を伴う高熱、咳嗽がみられ、鉄さび色の咳嗽が出現する。
- しばしば菌血症、髄膜炎、関節炎などを併発し重症化する。
- 検査所見としては、血液検査で、WBC↑、赤沈↑、CRP(+)、胸部X線像で、大葉性肺炎or気管支肺炎像がみられる。
診断
- 確認検査は喀痰のグラム染色による。
治療
- ペニシリンGが第一選択である。合成ペニシリン(アンピシリン)も有効である。
- なお予防として、肺炎球菌23価ワクチンが高齢者などの易感染者に勧められている。
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