腎症候性出血熱(HFRS)

腎症候性出血熱(HFRS)とは、ハンタウイルス感染に伴う腎不全症状を特徴とする出血性疾患である。Hantaan virusなどのハンタウイルス属が自然宿主のネズミから感染することにより発症する。ウイルスによって軽傷で済む場合と重症化する場合とがあり、重篤な例では死亡する。


臨床像

  • セスジネズミなどの自然宿主の糞尿にウイルスが存在し、それが体内に入り込むことで感染する。
  • 感染経路としては糞尿に汚染されたホコリや食べものからの気道・経口感染の他、ネズミの咬傷からも感染する。
  • 潜伏期間は2〜3週間であり、発熱からはじまり、結膜炎、皮膚の点状出血などの出血熱の症状が数日続いたあと、ショック状態が出現する。
  • 腎臓が障害されると蛋白尿、血尿などの腎症状、血小板低下がみられる。さらに重症化すると乏尿から腎不全へと陥る。
  • 腎症候性出血熱は原因ウイルスの種類により重症度が異なり、Hantaan virusにより起こるものは重症型である。他には中等度型のSeoul virus(ドブネズミにより感染)や軽症型のPuumala virus(ヨーロッパヤチネズミにより感染)などがある。

診断

  • 確定診断は血清中の特異的IgM抗体の証明による。

治療

  • 対症療法となるが、特に腎障害や出血によるショックの管理が重要となる。

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