進化中立説

1968年、国立遺伝学研究所の木村資生によって提示された生物学の理論で、「分子レベルでの突然変異は、環境適応能力とは無関係に、偶然によって起こる。」という法則によって要約される。それまでのダーウィン的な進化論では、H.スペンサーの「環境に最も適応できた種が生き残る」という適者生存the survival of the fittestが支配的な学説であったが、それに対して福者生存the survival of the luckestという概念を提示したため、発表当時は批判された。しかし次第にこの理論を裏付ける分子遺伝学的な証拠が増え、木村はダーウィン賞を授与された。

注目の記事

エナメル質

エナメル質 エナメル質…歯冠象牙質の表面を覆う、人体で最も高度に石灰化した上皮組織である。人体では唯一の外胚葉由来の上皮性石灰化組織でほとんど無機結晶から構成され、細胞成分を全く含まない。完成した歯 …続きを読む…