遠隔医療
概要
通信回線を利用し、医療・保健・福祉関連サービスを提供することであり、医師-患者間の他、医師-医師間(コンサルテーション)、医師-コメディカル間の形態がある。これまでテレビ中継、電話回線、データー回線、CATV、通信衛星、インターネット等様々な通信技術が試みられてた。近年のIT技術の進歩により、比較的手軽に実現できるようになってきたので、新しい医療サービス提供の手段として注目されている。
実際に実施されている遠隔医療は、遠隔診断(病理・放射線)が主であるが、眼底検査、内視鏡検査、在宅ケア、国際医療協力等に応用されており、最近ではロボットを遠隔操作した手術の試みも出てきた。
またIT技術の進歩に呼応して、いくつかの法整備もなされていた。医師医師間の遠隔医療は法的には問題は無かったが、医師患者間の遠隔医療はこれまで対面診療が原則であった医師法(20条)により禁止されていた。近年法解釈が一部変更になり、平成9年に離島山間部僻地で、平成15年には安定期にある慢性疾患患者の一部で遠隔医療が可能になっている。今後この規制は緩和される方向である。
医師医師間の遠隔診断に関しては民間のサービスが普及しつつある。
関連リンク
[http://square.umin.ac.jp/jtta/ 日本遠隔医療学会]
[http://trc.telemed.org/ アメリカ遠隔医療学会]
[http://www.atsp.org/ アメリカ遠隔医療提供者の学会]
ちなみに日本遠隔医療学会のWeb医療分科会は武蔵国弘さんが 発起人です。
ここもわりと充実してます。
★遠隔医療診断支援ビジネスリンク コンサルタント会社シードプランニングのレポート
セコム医療システム:サービス名はホスピネット、約280の医療機関から受注。月15000件の件数をほこり業界シェア1位。 http://medical.secom.co.jp/hospi-net/
ダイヤメディカルネット:三菱化学の関連会社で、月10000件。緊急読影無料、ホルター心電図の解析などの特徴がある。 http://www.dia-medical.net/
ネット・メディカルセンター:九大放射線科と九電工が共同でオペレーションし、九州地方でのサービスをおこなう。眼底写真の読影も行う。 http://www.nmed-center.co.jp/
ネットホスピタル:遠隔画像診断サービスの老舗。CT,MRIの読影に特化。月10000件の依頼をうける。スズケンが資本参加し業務提携。 http://www.nethospital.co.jp/
ドクターネット:遠隔画像診断サービスの老舗。PETや合成画像(FUSION画像)の読影も手がける特徴がある。現在は遠隔画像診断サービスシステムの販売も行う。 http://www.doctor-net.co.jp/
日本読影センター:2008年3月から、中国人医師による読影+自動翻訳にて一件2-3000円が相場の遠隔画像診断サービスで、一件420-735円といった破格のサービス提供を開始し話題になる。日本人医師によるサービスも存在。 http://dokuei.jp/
神戸画像診断支援センター:NPO法人。神戸大学放射線科医局により経営。神戸大学関連病院にサービスを提供。医師引き上げで足りなくなった放射線科医を補完する意味で設立。無料IP電話によるコミニュケーション&月一回の遠隔診断医師の病院訪問が特徴である。 http://www.k-opti.com/business/employ/company13.html#profile
日経メディカル2008年3月号P.48-49より引用。一部筆者が改変。