回復の見込みが極めて低い病状に際して、延命的な治療行為を控えて、人間としての尊厳を保ちつつ、死を迎えること。このような死を望むと意思表示を尊厳死の宣言living willと言う。尊厳死宣言を文面で行うには、公証人の認証を受けた公正証書や、日本尊厳死協会が用意した尊厳死の宣言書に記入する方法などがある。その文面を入院時などに、本人または家族が、担当医師に提示することで、意思を明確に伝えることができる。しかし、最終的な延命措置の中止は医師の裁量に委ねられており、治療が可能でありそこで治療を中止すると医療者の刑事責任が問われる恐れがある場合は、尊厳死宣言が受け入れられないことがある。