悪性貧血(PA:pernicious anemia)

貧血症状
頭痛、めまい、動悸、息切れ、易疲労感、眼瞼結膜蒼白など
消化器症状
摂食時の下のしみる感じや痛みなどの舌炎(Hunter舌炎
舌乳頭萎縮、無胃酸症                        
皮膚・粘膜症状
ときに、年齢に不相応な白髪
末梢神経障害
四肢末梢の強いしびれ、腱反射現弱
亜急性連合性脊髄変性症-神経症状 
深部知覚障害、歩行障害、Romberg徴候(+) ←後索障害
Babinski反射 ←側索障害(錐体路障害)
認知症など
大球性正色素性貧血
末梢血で、MVC(120以上のことが多い)
WBC↓、血小板数↓、大赤血球、過分葉好中球
無効造血
網赤血球↓、LDH↑↑、関節ビリルビン↑、ハプトグロビン↓
自己免疫の関与
抗壁細胞抗体(+)、抗内因子抗体(+)、
血清Vit.B12↓
⑥内視鏡検査で、萎縮性胃炎
DNA合成障害
骨髄で、巨赤芽球(+)

などの所見がみられたら、悪性貧血(PA)と診断する。

治療
Vit.B12欠乏に対しては、Vit.B12製剤の筋注(Vit.B12吸収障害のため)
(造血亢進に伴い鉄が利用され、鉄欠乏が起きる場合は、鉄剤の投与も行う)
Vit.B12欠乏に葉酸単独投与は禁忌(神経症状の悪化をきたすため)

(参考:クエスチョンバンク)

注目の記事

白内障

病態 白内障とは、眼球内の水晶体が混濁する疾患です。水晶体混濁の増加は水晶体内のαクリスタリン蛋白変性に伴う不溶性蛋白増加が指摘されています。白内障で最も多いのは加齢に伴う老人性白内障です。年代 …続きを読む…