狭心症 (angina pectoris)

心筋が一過性に虚血に陥ったために生じる特有な胸部ならびにその隣接部の不快感(狭心痛)を主症状とする臨床症候群。心筋壊死を伴わない。
労作時に発作の起こるものを労作性狭心症、安静時に起こるものを安静時狭心症と分類する。
また、臨床分類として、発作の経過および出現する条件が安定しているものを安定狭心症、不安定なものを不安定狭心症と呼ぶ。
安定狭心症はほとんどが冠動脈の器質性狭窄の存在を背景とする。
不安定狭心症には冠動脈の攣縮のために起こる冠攣縮性狭心症と、冠動脈内血栓形成のために生じる冠血栓性狭心症とに分類される。
冠攣縮性狭心症のうち、発作時心電図にて
ST上昇を伴うものを異型狭心症と呼ぶ。

注目の記事

dermoid cyst(成熟嚢胞性奇形腫)

≪概念≫ dermoid cystは成熟した三胚葉成分から構成される。嚢胞は重曹扁平上皮でできた強靭な嚢胞壁で覆われ、正常卵巣とは明確に区別される。嚢胞の一部は皮脂、毛髪、歯牙、骨、軟骨、神経組織、 …続きを読む…