iPS細胞
人工多能性幹細胞。induced pluripotent stem cellを略したもので、新型万能細胞とも呼ばれるが、これは誤訳である。それまでは、胚性幹細胞(胚幹細胞:ES細胞)の研究が進んでいたが、2007年11月に京都大学再生医科学研究所の山中伸弥教授が、人の皮膚細胞からiPS細胞を作ることに世界で初めて成功した。
この遺伝子工学技術を患者の治療に生かすため、2008年1月には京都大学iPS細胞研究センターが設立された。2008年2月には、世界的な臨床応用に関する競争が激化している情勢を受けて、山中教授を中心とした全日本の研究と臨床応用の体制が政府の総合科学技術会議の作業部会でも構想された。