緑内障

Glaucoma

[http://www.ryokunaisho.jp/ 日本緑内障学会]

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病態

高眼圧などにより網膜神経節細胞/視神経が障害され視野障害が引き起こされる。眼圧が日内変動も含めて正常範囲内にあるにもかかわらず、緑内障視神経障害が進行する正常眼圧緑内障(NTG)も日本では多い(多治見スタディでは40才以上の人口中2.04%にNTGを認めた)。

病型分類

1、原発開放隅角緑内障

2、正常眼圧緑内障

3、急性原発閉塞隅角緑内障

4、原発性閉塞隅角緑内障

5、ステロイド緑内障

6、水晶体偽落屑緑内障

7、水晶体起因性緑内障

8、外傷性緑内障

9、続発閉塞隅角緑内障

10、Posner-Scholossman症候群

11、血管新生緑内障

12、悪性緑内障

13、虹彩角膜内皮症候群(ICE症候群)

14、高眼圧症

15、原発先天緑内障(牛眼)

など

視野 (病期分類)

湖崎分類 Goldmann視野計での"動的"視野測定に基づき慢性緑内障を大きく6期に分類。主に周辺視野の変化に注目した病期分類。

分類詳細はこちら(視野画像リンクあり) 湖崎分類:日本視野研究会

Aulhorn分類 Humphrey自動視野計での"静的"視野による分類。 Aulhorn分類:日本視野研究会

乳頭所見

隅角所見

治療

点眼、手術などにより目標眼圧まで眼圧を下げることが視野障害の進行を遅らせる。

開放隅角と閉塞隅角で治療方針は根本的に異なる

開放隅角緑内障の治療

1) 点眼による房水流出の増加、または房水産生の減少をはかる。 2) レーザー治療 (LTP laser trabeculoplasty) 3) 手術治療 trabeculotomy, trabeculorectomyなど

閉塞隅角緑内障の治療

原発性閉塞隅角緑内障

のページを参照

瞳孔ブロックを伴う症例(急性緑内障発作)

<瞳孔ブロックの機序>   瞳孔辺縁と水晶体が接することにより、房水の前房への流れがブロックされる → 後房圧上昇による水晶体が前方移動 → 隅角が閉塞状態となり房水流出が妨げられ、眼圧が一気に上昇。

治療にはまずブロックの解除が必要となる。

1)高眼圧により角膜浮腫がおこるため、その後の処置のためにもまず点滴による眼圧低下をはかる。

2)最近ではその場でブロックの直接原因となっている水晶体摘出(白内障手術)を行う、という方針もある。または、眼圧下降によりブロック解除できた場合にはできるだけ速やかに白内障手術を行う。

3)ブロックが解除できない場合、速やかに白内障手術など予定抱き無い場合などは、古典的にはlaser iridotomy(LI)やperipheral iridectomy(PI)を行い後房から前方への房水のバイパスを作ってやると、水晶体が後方に移動し隅角が開きブロックが解除される。

角膜浮腫がとれずレーザー困難な場合グリセロール点眼(イチジク浣腸剤)を使用すると浮腫が軽減できることがある。LIについては後からbullous keratopathyを発生することがある。

発作眼の他眼は同様にブロックをおこすリスクが高いと考えられ、早期の白内障手術が勧められる。

緑内障の手術

1、線維柱帯切開術(trabeculotomy)

2、線維柱帯切除術(trabeculectomy)

3、NPT(non-penetrating trabeculectomy)

4、隅角癒着乖離術(GSL)

緑内障の点眼薬

1、β遮断薬 2、プロスタグランジン関連薬 3、炭酸脱水酵素阻害薬 4、交感神経刺激薬 5、副交感神経作動薬

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